角膜クロスリンキングやオサート治療、ラゼックや角膜リングなどの施策

円錐角膜 進行防止治療

円錐角膜 進行防止治療(HCL以外の)

※まず、円錐角膜患者は『レーシック治療』を受けることはできません。
※円錐角膜が重症化した場合は、最終的には『角膜移植』となります。

円錐角膜は、進行状況によってそれに応じた治療が必要です。
円錐角膜は失明する病気ではありませんが、何もしなければ徐々に視力が低下していき、日常生活や仕事をする上で非常に困難な状態に陥ってしまいます。
この進行状況によって適切な治療や進行防止策をすることで、円錐角膜の進行を防いだり、遅らせたりすることができます。
例えば円錐角膜に対する最終的な治療方法は、角膜移植です。しかし円錐角膜に罹患したからといって、いきなり角膜移植をしなければならないということではありません。

ごく初期のことはハードコンタクトレンズで対応が可能であり、それ以外にも角膜クロスリンキングやオサート治療、ラゼックや角膜リングなどの施策があります。
特に円錐角膜は合併症の危険性があるためレーシック治療というものが禁忌とされています。しかしそれに代わる治療方法としてラゼックが注目を集めています。

オサート治療

三井メディカルクリニックのみで治療可能
保険適用外であるが、治療の期待は大きい

どんな治療するの?

特殊なHCLを装用して仰向けで就寝。寝ている間に角膜の形状を変えることにより、焦点が合うようになり、視力回復。
ただ、角膜の形状を変える中で、レンズを3段階以上ステップアップしていかないといけない。
海外からの患者もいるが、コストがかかるため、断念することが多い。根気強く治したい、興味がある場合は相談する価値はアリ。
軽度の円錐角膜であれば治療の価値は大きい。

患者さんの感想

私はオサートを経験しました。どうしても遠方であり、病気の進行が著しかったため断念しました。ですが、見え方が変わっていくのにうれしさがありました。
まだオサートが開始された頃だったので、現在はもっと技術が進んでいると思います。
どの治療も100%完治するものではありませんが、相談する価値はあるかと思います。

角膜クロスリンキング

みなとみらいあいクリニック、多根記念眼科病院

どんな治療するの?

ブランディアサイト
角膜クロスリンキングとは、角膜を構成している組織である繊維を結合させる治療法のことです。角膜の表面の組織であるコラーゲン繊維を強くする治療法で、組織や繊維を架橋(クロスリンキング)するという意味からこの名称がつけられています。具体的な方法としては角膜にリボフラビンを点眼しながら一定の波長の紫外線を角膜に照射するという方法です。これによってコラーゲンの繊維が結合して、強くなり円錐角膜の進行を抑える効果があります。実際には麻酔を点眼して、角膜上皮を取り除いてからリボフラビンを照射して紫外線を照射します。

患者さんの感想

私は軽度の円錐角膜と診断されていたので、医師のすすめもあり角膜クロスリンキングを選択しました。円錐角膜や角膜拡張症(エクタジア)の進行を遅らせることができるようでまた照射する紫外線も人体に影響のない安全なものだということで安心して治療を受けることができました。

他の円錐角膜進行防止治療としてフェイキック、ボストンレンズ、ケラフレックスなどの治療もあります。
また、今後活用されるだろうバイオニックレンズが円錐角膜に対応していることに期待してます。

ラゼック

品川近視クリニック 神戸神奈川アイクリニック

どんな治療するの?

ラゼック(LASEK)とはLaser Epithelial Keratomileusisの略で、レーシック(LASIK)治療と同じエキシマレーザーを照射して角膜の屈折を矯正する手術のことです。ラゼック治療は、レーシック治療が角膜上皮を傷つけるのに対して、再生させるので角膜上皮の強度が一定数ない人では手術が難しいとされてきましたが、ラゼックの場合は、アルコール溶液をつかってフラップを精製してふたをするため今までレーシック治療が困難であった人にも適応できます。

患者さんの感想

ラゼック治療を行いました。角膜厚が不十分であったためにレーシック治療は無理といわれてきましたが、ラゼック治療なら可能ということで、術後の痛みはややレーシックよりも重いといわれていたのが不安でしたが手術に踏み切りました。
ただPPKよりは、痛みは少ないとこのことだったのでそれほど深刻には考えませんでした。

角膜リング

みなとみらいあいクリニック、多根記念眼科病院

どんな治療するの?

ブランディアサイト
角膜リングとは角膜の中に半円弧状の2つのリングを装着させることで、角膜の形状を矯正する治療方法です。歯の矯正のような仕組みと似ており、リングを挿入することにより、角膜の形状が整えられたり、突出していた部分が抑えられたりします。ラゼック治療などのような手術治療とは違い速攻性はありませんが、円錐角膜の進行を遅らせたり、視力の低下を抑える効果が期待されています。

具体的なリングの装着方法としては手術という形で麻酔を打ち、リング装着のトンネルをレーザーで切り開いてそこに装着していきます。

患者さんの感想

病院で角膜リングによる治療の有効性の話を聞きました。
角膜リングは角膜水腫や角膜に混濁のある人はできないということで私のようなコンタクトレンズで視力が出ない軽度の円錐角膜の症状である私に適している治療方法としてこちらの角膜リングの挿入を行いました。
実際にこの治療を行ってみましたが、手術直後にすぐ回復ということではなく、時間が経つにつれすこしずつ回復していったという印象です。