直径HCL、非球面HCL、後面多段カーブ、ピギーバック法を適用させたHCL

円錐角膜用HCL

円錐角膜用HCL

円錐角膜用HCL 他のHCLとの違い

円錐角膜用HCL

詳しく説明

円錐角膜用HCL(ハードコンタクトレンズ)は、角膜が通常の形状を脱して円錐状に突出するという円錐角膜という病気がある程度進行した状態になると通常のハードコンタクトレンズでは対応することが難しくなります。2割〜3割程度の円錐角膜進行患者には特殊なハードコンタクトレンズが適用されています。

通常のハードコンタクトレンズは直径が約9?前後です。コンタクトレンズの形状は、光学部となる中心部から一定のカーブを描いてエッジのところまで半球面の形状をしています。円錐角膜は眼球がドーム状から円錐状に変形するので、中心部のカーブと周辺部の屈折を変えたり、段差のあるカーブの構造にします。
円錐角膜用HCLとひと口にいっても、いくつかのパターンがあります。

直径HCL、非球面HCL、後面多段カーブ、ピギーバック法などがあります。それぞれ構造的に違いがあり、円錐角膜の進行状況や角膜屈折のカーブによって適用させるものが異なります。

円錐角膜と乱視

通常ソフトコンタクトレンズでは乱視を矯正できないといわれています。
また円錐角膜は角膜が円錐状に変形して、角膜の形状が変形してしまうことから通常のコンタクトレンズでは装着感が得られなかったり、すぐ外れてしまったり、さらには目の中に異様な異物感を抱えることになります。
そこで円錐角膜の患者に必要とされるのが円錐角膜用のHCLですが、角膜の形状に適したHCLを用いることが求められ、装着テクニックにも一定の知識と工夫が必要です。
また円錐角膜の患者がハードコンタクトレンズを装着すると進行を食い止められるという説と進行防止の効果はないという説とがあります。

円錐角膜用HCL 使用テクニック

例えば非球面HCLでは中央部のカーブと周辺部のカーブが違います。後面多段カーブでは周辺部の屈折がすこしずつ段差になっているなどより複雑な構造になっており、より進行してしまった円錐角膜に対応します。

非球面HCL

非球面HCLは、レンズの周辺カーブが違うので角膜への擦れやタイトな締め付けを軽減することができます。非球面HCLで特徴的なのは、比較的軽度の円錐角膜には有効ですが、進行度の高い円錐角膜には適用させられません。
装着時のセンタリングが大切で、2点接触法などの装着方法を応用することが大切です。角膜に対する擦れが少なくなるため、装着感は安定します。ただしレンズの汚れには十分注意することが必要です。
レンズの汚れを放置してしまうと角膜白斑、角膜上皮過形成などの二次被害が起こる可能性があります。

多段カーブHCL

多段階HCLの特徴は、直径9?程度だとしたら中心部にあたるオプティカルゾーン6.0?からその向うの周辺部となる第1カーブ、第2カーブ、べベルにつれて段階を持ってカーブが異なっています。
周辺部にいくほどカーブの形状が細かく区分けされており、より複雑な角膜形状に対応したHCLです。
円錐角膜では角膜の形状もケースによって異なるため、多段階HCLのようなより複雑な構造が適しているといわれています。

ピギーバック法

ピギーバック法とは、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズを併用させる方法のことです。具体的には、ハードコンタクトレンズの異物感や角膜中心部の擦れによる症状が大きい方に対して、その異物感や擦れを軽減するためにソフトコンタクトレンズを装着してから、さらにその上のハードコンタクトレンズをのせます。
軽度から中度の角膜円錐患者に適用させることができます。ただしソフトコンタクトレンズを装着するため酸素透過率が低くなるため、目やコンタクトレンズのケアに手間やコストがかかります。
ピギーバック法を実践する上では使い捨てのソフトコンタクトレンズを使用することが安全です。

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私もHCL付けていた頃は愛用しておりました。市販のHCL液をつかいましたが、レンズのまろやかさが全然違い、目に傷が頻繁につきました。ですが、この分解液を使いましたら、傷が付きにくくなりました。目に傷が付くという方はぜひ試してみてください。